境界紛争1

もしも境界紛争が起こったら… 土地家屋調査士なら、その紛争を スムーズかつ円満に解決できます

もしも境界紛争が起こったら… 土地家屋調査士なら、その紛争を スムーズかつ円満に解決できます

境界紛争に巻き込まれてしまったら、どうすればよいかわからず、
途方に暮れてしまう人が少なくありません。そんなときは土地家屋調査士へ依頼しましょう。
土地測量のプロとして、客観的・物理的な観点から問題解決を図ります。
こちらの「境界紛争1」と「境界紛争2」のページでは、境界紛争の対処方法を、モデルケー
スを用いてご説明いたします。
※なお、土地家屋調査士の立場での説明なので、ほかの資格者や相談機関の方々から異論のあ
る表現があるかもしれませんが、ご了承ください。

立会い依頼 境界立会い 立会い終了後 対処方法を選ぶ 土地家屋 調査士に依頼

立会い依頼

隣人同士である、山本さんと田中さん。山本さん所有の5番の土地は、昭和40年に購入したものです。一方で、田中さん所有の6番の土地は、昭和35
年に田中さんの亡き父が購入し、10年前に田中さんが相続しました。
この度、5番の山本さんが、敷地の東側(田中さん寄り)に建物を新設するため、田中さんに土地境界の立会いを依頼しました。

立会い依頼

境界立会い

境界立会い

山一個分を争う境界紛争もありますが、
ほとんどの場合がごくわずかな面積を争うものです。

田中さんは山本さんに、亡くなった父親から「お隣との境界は側溝の中心線だ」と聞いたこ
とを話しました。すると、山本さんは、「以前に田中さんの父が設置した板塀の西面が境界
線だ」と主張しました。さらに、建物の新築工事の際には、この側溝を撤去する予定だそう
です。二人の境界の認識がずれていることで、意見が食い違ってしまいました。

立会い終了後

結局、立会いの結論は至らず、山本さんは数週間後に工事を始めると言います。
田中さんは、境界の具体的な根拠である側溝がなくなることに強い不安を感じました。

立会い終了後

二人の心理は…?

近所同士での立会いだと、表面的には平静を装いがちです。
しかし、ご近所なだけに、双方とも複雑な感情を抱いているもの。
実際に、ペットの鳴き声や生活の騒音、ゴミ出しのルールの問題など、
ご近所独特の感情が境界紛争の背景になっている可能性があります。

山本さんと田中さんは、立会いでいがみ合うようなことはありませんでした。
しかし、山本さんは、田中さんの幼少期を知っているだけに優勢な意識があるかもしれません。一方で、田中さんは、山本さんの申し出に
応じた境界立会いだったので、ある程度山本さんが譲歩すべきだと考えている可能性もあります。

対処方法を選ぶ

対処方法を選ぶ

ほとんどの境界紛争が、このような形で始まります。
この時点でどう手を打つかが、境界紛争の行方を左右するカギとなります。
あなたならどのような対処を選びますか?

このまま放置する

最もおすすめできない方法です。
「資産である土地が減っても構わない」とお思いなら放置でもよいかもしれません。
このケースでは、本来の境界線が田中さんの主張する側溝の中心だった場合でも、その側溝が撤去されて山本さんの建物ができた後だと、
「建物を撤去して土地を明け渡せ」という主張は通らなくなります。そして、山本さん宅の建て替えから10年以上経つと、田中さんの土地は
板塀まで狭まってしまいます。

市役所などに相談する

固定資産税を納めている市町村や、不動産の所有権の登記を司る法務局に相談したとしても、解決にはつながりません。
残念ながら、相談に出向いても、役所が境界紛争を直接解決してくれないためです。
土地境界線は、土地所有者が自身で管理するものなのです。
ただ、誤解しないように申し添えますが、各市町村役場や相談機関に出向くこと自体は否定しません。

弁護士に相談・依頼する

あくまでも当事務所の私見ですが、この時点で弁護士に相談するのはおすすめできません。確かに、弁護士はあらゆる紛争解決のプロです。
しかし、田中さんと山本さんのどちらの主張が正しい境界を指しているのかを、弁護士では判断ができません。
さらに最悪なのは、この段階で裁判や調停を視野に入れて、弁護士が田中さんの代理人となる場合です。
弁護士から山本さんに内容証明郵便などを送付すれば、宣戦布告を意味していまい、紛争はさらに激しくなります。また、田中さんは弁護士費用を負担しなければなりません。

決して弁護士は頼りにならない存在ではありません。ただ、この時点での弁護士に依頼するのは早すぎるでしょう。

土地家屋調査士に依頼する

当事務所では、この時点で土地家屋調査士のもとへ出向くのが最適だと考えます。
多少の費用は必要になるものの、境界についての調査(境界鑑定)を土地家屋調査士に依頼するのが賢明な方法でしょう。
そして、土地家屋調査士による5番と6番の境界鑑定結果を受けて、どうすべきかを判断するのが最も平和的な解決だと思います。

土地家屋調査士に依頼

土地家屋調査士に依頼

土地境界の唯一の専門家である、土地家屋調査士に依頼しましょう。

土地家屋調査士は、筆界特定制度での筆界調査委員や代理人として、
またADR(裁判外紛争解決制度)や司法の場で土地の専門家として登用される場面が増えています。
土地家屋調査士をあまり知らない方は、下記のページを参考にしてください。

土地家屋調査士に依頼したら、
本当に境界紛争は解決するのでしょうか?

依頼後の境界紛争の様子はこちら