筆界特定制度とは

平成17年に、不動産登記法は大幅に改正され「筆界特定制度」という新しい土地境界に関する

制度が導入されました。

さて、この
「筆界特定制度」とはどういう制度なのでしょうか。 


TEL 06-6445-4422  FAX 06-6445-4423

山田さん

山田さん

田中さん

山田さんは周囲の7番、20番、21

番および道路の各土地所有者とは筆界

について立会・協議が整ったものの

5番所有者(田中さん)とは筆界線に

ついて認識が相違する結果となりまし

た。

5番と6番の筆界線について

◎6番の所有者の山田さんイ−ロ

5番の所有者の田中さん
A−B


を筆界線と認識しています。

このままでは、いつまでたっても6番

の実際の
面積を測る作業、つまり
実測

ができません。

今まではこういう場合、境界確定訴訟

という裁判による解決方法しかなかった

のですが、この度法務局の新しい制度と

して筆界特定制度というものが発足し

ました。


モチロン
筆界特定登記官の特定した筆界線に山田さ

んまたは
田中さんが不服という場合もあるでしょう。

その場合は、司法(裁判所)の場で解決を図ること

になります。

ただしその場合、
筆界特定登記官を相手取る訴訟で

はなく山田さんと田中さんが、原告、被告に別れて

争う従来どおりの境界確定訴訟としての裁判となり

ます。
申請後この制度において6番と5番は対象土地

と呼ばれ、特に申請地である6番は
対象甲地

相手方となる5番は
対象乙地と呼ばれます。

また、21番と道路は
関係土地と呼ばれます。

そして山田さんは申請人、田中さんと関係土地

所有者は関係人、さらに当該筆界を特定するた

めに参考となる人、例えば7番所有者、20番

所有者や、そのほか対象土地の前所有者等は、

参考人と扱われる場合があります。

山田さんから筆界特定の申請のあったからとい

って、この制度において関係人が特に不利な扱

いを受けることはありません。

申請人同様に、筆界について意見を述べる機会が

与えられ、図面等の資料や意見書の提出も保障さ

れています。 

多くの注目と期待を受けて「筆界特定制度」は、

平成18年1月20日にスタートしました。

まだ、制度開始から間がないこともあり筆界を純

粋に探し出して特定する制度であるということが、

今ひとつ社会に正しく理解されていないようです。

制度の利用を考える方々にとって、このHPが少

しでもお役に立つものになるよう今後も内容の充

実に努めます。

どうぞヨロシクお願いいたします。


さて、法務局が新たに発足させた「筆界特定制度」ですが、少しはおわかりいただけたでしょうか?


    ・筆界特定を必要とする理由ってどういうものなの?    費用負担について

    ・筆界特定申請をした場合、費用はどれくらいかかるの?  費用負担について

    ・具体的な調査・測量の方法は?  
            調査・測量

    ・所有権に関する境界に関与しないってどういうこと?   筆界と所有権界


もっと、筆界特定制度について、お知りになりたい方は、上の各ボタンをクリックしてみてください

◎ この制度によって特定された筆界線に不服がある場合、結局

  一から境界確定訴訟をしなければならない。

◎ 申請人側からすると費用については一概に安いとは言えない。

 (上の例で言えば5番所有者の田中さんは、費用を負担しない)

◎ 所有権に関する境界線には関与しない。

◎ 最終的に特定される筆界が、線でなく範囲の場合もある。

◎ 法務局内での資料は隈なく活用される

◎ 裁判よりも短期に決着するといわれている。

◎ 弁護士報酬等が不要

◎ 裁判では、当事者が原告・被告の対立構造をとりますが、

  この制度では隣人関係の悪影響がすくない。

この制度のメリットとデメリット 

山田さん

筆界特定に不服の場合

筆界特定登記官

筆界特定の通知と公告

筆界特定制度の流れ

ところが、、、

山田さんは、地番6番の土地を所有しています。

世の中の各土地の面積は一応土地登記簿には記載されているのですが、この6番の土地について法務局

に正確な図面が備えられていない場合、6番を
実際に測量してみないと正確な面積はわかりません。

この
実際に測量することを通常、実測というのですが、実測をするには、まずその地番と地番の境界線

(この境界線のことをこの制度では
「筆界」と称しています)をハッキリさせなければ、面積は出せま

せん。


山田さんは、自分の所有する6番を実測する前提として、周囲の土地5番、7番、20番、21番の各

所有者、および道路の土地所有者と
筆界線の立会・協議を行ったうえで6番の正確な面積を出すことに

なります。

山田さん

6番の所有者山田さんは、田中さんと筆界認識が不一致となった6番と5番との筆界線ついて法務局に

「筆界特定申請」をします。

申請書には、「申請の趣旨」および「筆界特定を必要とする理由」を記載しなくてはなりません。こ

の「申請の趣旨」および「筆界特定を必要とする理由」の記載がない場合、申請は却下されてしまいます。

また、この制度が定める手数料を印紙で納付しなければなりません。

筆界特定申請を代理することを業とできるのは、

  ・土地家屋調査士

  ・弁護士

  ・認定司法書士

の資格をもつ人ですが、山田さん自身が本人で申請することもできます。

法務局

・ 土地家屋調査士

・ 弁護士

・ 認定司法書士
代理人となれるもの

制度の詳細をもっと知りたい

これまで、お隣の地主さんと筆界認識が不一致の場合、解決手段は訴訟(裁判)だけでした。

訴訟といえば弁護士さんをたてて裁判所。これはいささか仰々しい。それに対してこの制度では、調査

士さんなどに依頼して登記所。印象としては垣根が低くなった気がします。

土地家屋調査士の目から見たこの、新たな「筆界特定制度」についてのメリットとデメリットを考え

て見ましょう。

通知


筆界特定の申請は、法務局内の
筆界特定登記官という役職の人が受理し、当該筆界を特定するための作業

を開始します。
筆界特定登記官は、法務局内の資料はもとより、市役所や県庁、区画整理事務所等、関係

機関から当該筆界を特定するために必要な資料を集めます。 


受理

筆界特定登記官は当該申請の筆界特定に必要な事実の調査を行う筆界調査委員を選任します。

筆界調査委員とは、あらかじめ法務局長から筆界について専門的知識を有するものとして任命されている

民間人で、土地家屋調査士が多く任命されています。

筆界調査委員が行う事実の調査とは、 

・対象土地、関係土地、その他の土地の測量および実地調査

・申請人や関係人らから筆界について知っている事実の聴取

・申請人や関係人らに対して筆界についての資料の提出を求める

などです。

測量実施者による測量 

当該申請の筆界を特定する過程で筆界特定登記官および筆界調査委員

現地の測量が必要であると判断した場合、測量の技術を持つ者に測量を実施

させ、その成果を筆界特定の資料とします。この測量は、筆界調査委員自身

が実施する場合もあります。 

なお、この測量実施者が行う測量の費用は、申請人が負担しなければなりません。


この制度で定める測量費用を、申請人が測量実施前に予納しなければ、
申請は却下

となります。


筆界特定登記官による意見聴取 

意見の聴取

意見や資料
 の提出

筆界特定登記官は、筆界特定の申請があっ

た時から、筆界特定までのあいだに、申請

人や関係人に対し、期日と場所を通知して

筆界について意見を述べ、又は資料を提出

する機会を与えなければなりません。

この制度では、これを意見聴取と呼んでい

ますが、筆界調査委員はこの意見聴取に、

必ず立会います。

この意見聴取での陳述等の要旨は、調書を

作成して明らかにします。作成された調書

や、その他の資料類は、筆界特定されるま

での間、申請人、関係人は手続にしたがっ

て閲覧することができます。 


筆界調査委員の意見の提出

筆界特定登記官

筆界調査委員

筆界調査委員は、意見聴取も終え、対象甲地と対象乙地との筆界特定に必要な事実の調査を終了し

たときは、遅滞なく
筆界特定登記官に対し、筆界特定についての意見を提出しなければなりません。

この意見は、通常「意見書」として文書で提出されます。 

筆界特定登記官は、筆界調査委員から意見が提出されたら、

 ・
筆界調査委員の意見

 ・法務局内外の資料、

 ・対象土地、関係土地の状況(地形、地目、面積)

 ・工作物、囲障、境界標識の有無

その他,、総合的な見地から、当該申請の筆界を特定します。そして、特定した旨を世に公告する

とともに、申請人や関係人に通知します。 

係争範囲内で特定されるとは限らない


この制度では、申請人や関係人から筆界に関する意見を

聴取する等の手続保障には配慮されるものの、その意見

を咀嚼してどちらかの意見を採用したり、意見と意見を

折中したりするものではありません。

最終的に筆界特定登記官が特定する筆界線が、申請人、

関係人の意見の範囲外で特定されることもあります。

田中さん

(注意) このページの中での説明(表現)は一部厳密な意味で関係法文に沿わない部分があります。
     あくまでも、この制度を一般の方々に、わかりやすくご紹介するために、イメージ優先で説明しています。
     この制度の専門家の方にとっては、不満があるかも知れませんが、どうかご容赦ください。 
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〒550−0002
大阪市西区江戸堀3丁目7番13号(103)
TEL 06-6445-4422 FAX 06-6445-4423
吉田登記測量事務所
土地家屋調査士 ・ 測量士  吉田龍太郎

このHPは、一般の方々に法務局の「筆界特定制度」をわかりやすく紹介する目的で作成したも

のですが、むしろ反響が寄せられるのは、同業者(土地家屋調査士)、司法書士さん、弁護士さ

         ん。それと意外に多いのが市町村等の明示部署の担当者の方々からです。

         特に多い申し出は、研修材料としての使用許可の申し出です。そこで、研修

         材料としてのニーズにもお答できる内容の『筆界特定制度・専門家のページ』

         を作ることにしました。

市販の書籍や専門冊子等文献からの引用は一切せず、すべて私自身が作成したものですので、説

明内容や使用用語もつたない限りです。順次捕備修正に努めていきたいと考えていますので専門

家の方々は一度ご覧いただき、忌憚のないご意見をお寄せください。